盤面・ケースの状態は、小さな傷等無く新品同様でした。配送も早くプチプチ内貼りの梱包封筒も親切です。
中古品とは言え何故こんなにお安いのか?と思いましたが、元々の価格が「税込¥690」という特別版だと、届いてから理解しました。しかしながら全く問題なく再生出来、良い買物をしたと満足しております。
リトルショップ・オブ・ホラーズ 特別版 [DVD]
フォーマット | 色, ワイドスクリーン, ドルビー |
コントリビュータ | フランク・オズ, ビル・マーレイ, ハワード・アシュマン, スティーヴ・マーティン, エレン・グリーン, リック・モラニス, ヴィンセント・ガーデニア |
言語 | 英語 |
稼働時間 | 1 時間 33 分 |
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登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- 言語 : 英語
- 梱包サイズ : 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
- EAN : 4988135588197
- 監督 : フランク・オズ
- メディア形式 : 色, ワイドスクリーン, ドルビー
- 時間 : 1 時間 33 分
- 発売日 : 2007/3/9
- 出演 : リック・モラニス, エレン・グリーン, スティーヴ・マーティン, ヴィンセント・ガーデニア, ビル・マーレイ
- 字幕: : 日本語, 英語
- 言語 : 英語 (Dolby Digital 5.1)
- 販売元 : ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
- ASIN : B000MQ5872
- ディスク枚数 : 1
- カスタマーレビュー:
イメージ付きのレビュー

5 星
歌いまくり、暴れまくるオラオラ系人食い吸血植物が楽しすぎる(80年代懐かしシネマ7)
こんな生活から抜け出したい。この街からでていけばきっといい生活ある。そんな願望を持つ、ニューヨークの下町スキッド・ロウの花屋のさえない店員シーモアくん。切実な、そしていささか即物的な夢を持つ彼の生活を「一変」させたのは、血を主食とする地球外吸血植物のオードリーⅡでした。シーモア(リック・モラニス)と同僚のオードリー(エレン・グリーン)。がめつい雇い主の店主のマシュニク(ヴィンセント・ガーディニア)。そしてサディストの歯医者オリン(スティーヴ・マーティン)らとオードリーⅡを巡るドタバタが心地いいです。あえて名づけるとすれば、下町脱出ラブストーリー・ミュージカルSFブラックコメデイ。ヴィンテージ感とポップさ。この割り切れなさがなんとも微妙で嬉しくなってしまいます。割合とシックな画調に80年代の乗りのミスマッチ。そしてカートゥーンのキャンバスにのりのり楽曲のハイブリッド。ミュージカルときいて苦手感を持たれる方もおられると思いますが、R&R, R&B, モータウン、オールディーズ、ドゥワップのテイストで最後まで楽しくエスコートしてくれます。佳曲揃いですが、特に耳に残る「little shop of horrors」、「skid row」はほんのりペーソスを感じさせる名曲。狂言廻し的ガールズ・トリオが多くのシーンに登場し、重要な目撃者、画面のこちらとの橋渡しになります。ハイライトは情感あふれる「Suddenly Seymour」と植物モンスターが歌うパンチがきいたナンバーの数々。シーモアは彼女とともにさえない町から脱出し、ささやかな願いを叶えられるのか・・。本作はうだつがあがらず、いささか性格に難のある、社会の「その他大勢」の方たちが吸血植物オードリーⅡくんに振り回される(あるいは食べられる)奇想天外な愛すべき作品です。いろんな意味のマイノリティの方々の悪戦苦闘に私などは共感してしまいます。本作はオフ・ブロードウェイでミュージカル化されて大ヒットしたものの映画化です。そのまたもとのオリジナルとなったロジャー・コーマン製作・監督の『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1960。モノクロの非ミュージカルのブラックコメディ)も観ましたが、それぞれいいところがあり、優劣はつけられません。本作は以下の点で眼をひきます。何よりアニマトロニクスを駆使した当時最先端と思われる(でもどこか懐かしいB級感満載)オードリーⅡくんの造形・動き・存在感。宇宙から来た緑のワル、オラオラ系モンスターの質感はCGなどでは出せない味わい。もともとは皆既日食の日に稲妻とともに花屋の店先に降臨した強者です(吸血性があることとともに多分にリメイク版『宇宙戦争』みたいです)。口だけで感情を表すという荒業に成功しています(モラニスと高速デュエットまでします。声・歌はThe Four Topsのレヴィ・スタッブス)。ちっちゃい時はつぶらな(?)口をパクパクし、シーモアの指を母乳のようにチュッチュするさまはたいそう可愛いです。まさに「血を分けた」子というわけです。ところが主従逆転。シーモアくんは人をあやめてその血を調達するというあまり愉快でないミッションを背負わされてしまいます。モラニス他、サタデーナイト・ライブ組が多く出演しており、頭抜けてイッているのがみなさまご指摘のプレスリー風のマーティンです。俳優部分で直截な笑いの多くを引き受けています。デニス・ホッパーのように麻酔ガス(笑気ガス?)を吸入しハイになるところなどグロテスクささえ感じてしまいます。マゾヒストに扮したビル・マーレイは輪をかけて奇怪です。モラニスはウォルター・ヒルの『ストリート・オブ・ファイヤー』では珍しくイイところを見せましたが基本、のび太キャラかと思います。ガーディニアはいつもジャック・レモンとマッソーにバカにされる『フロント・ページ』の保安官役やノーマン・ジュイソンの『月の輝く夜に』でいい味出しておりました。人間臭い彼らの存在感も本作の見どころです。バカまじめに荒唐無稽な、また観たくなる1本です。全編セット(キューブリック作品で知られるロイ・ウォーカー)のくたびれた親密感が素晴らしく、監督のフランク・オズはパペット操作・俳優・声優・監督と多彩な才人です(ヨーダ、クッキー・モンスターなど)。どこかジョン・ランディスとともにアメリカ80年代の空気を思い出させます。現場の作り手の笑顔が浮かぶ楽しさと意識の高さを感じました。特典は1:33:1 で画質はよくないです。結末がまったく違うというディレクターズカット版が別にあり、そちらが本来、監督たちがこだわった最初のヴァージョンだということです。本商品は劇場版です。ですからBDのレビューも要チェックです。EAN: 4988135956026Little Shop of Horrors 1986 U.S. A Geffen Company. WB
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2013年4月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
古い製品であり入手が出来ませんでしたが,やっと発見して手に入れました。
期待に違わず,繰り返し視聴しても面白くて楽しい作品です。
期待に違わず,繰り返し視聴しても面白くて楽しい作品です。
2008年9月1日に日本でレビュー済み
ミュージカルブラックコメディと言えばいいのでしょうか。ちょっと他にはあまりないタイプの映画です。
タイトルにホラーとありますが、むしろテーマを際だたせるための手法として「人食い植物」を出したといった感じですね。
さえない貧民街の青年が主人公。うだつが上がらない毎日に悶々としていたある日、「オードリー2」という植物にマスコミが飛びつき、たちまち彼は全米の人気者に。金と名誉欲のために人殺しまでやってしまうが、やがて最愛の女性と真実の愛に目覚めるというストーリーです。
「宇宙からやって来た緑のワル」という発想がユニークですね。
惜しむらくは怪物花の登場と消滅シーンが非常にチープな作りになっている所ぐらいかな(怪獣映画ではないので許される範囲なのかもしれないけど)。
見終わった後はほどほどの満足感が得られます。わかりやすい面白い映画だと思います。
タイトルにホラーとありますが、むしろテーマを際だたせるための手法として「人食い植物」を出したといった感じですね。
さえない貧民街の青年が主人公。うだつが上がらない毎日に悶々としていたある日、「オードリー2」という植物にマスコミが飛びつき、たちまち彼は全米の人気者に。金と名誉欲のために人殺しまでやってしまうが、やがて最愛の女性と真実の愛に目覚めるというストーリーです。
「宇宙からやって来た緑のワル」という発想がユニークですね。
惜しむらくは怪物花の登場と消滅シーンが非常にチープな作りになっている所ぐらいかな(怪獣映画ではないので許される範囲なのかもしれないけど)。
見終わった後はほどほどの満足感が得られます。わかりやすい面白い映画だと思います。
2015年2月11日に日本でレビュー済み
こんな生活から抜け出したい。この街からでていけばきっといい生活ある。そんな願望を持つ、ニューヨークの下町スキッド・ロウの花屋のさえない店員シーモアくん。切実な、そしていささか即物的な夢を持つ彼の生活を「一変」させたのは、血を主食とする地球外吸血植物のオードリーⅡでした。
シーモア(リック・モラニス)と同僚のオードリー(エレン・グリーン)。がめつい雇い主の店主のマシュニク(ヴィンセント・ガーディニア)。そしてサディストの歯医者オリン(スティーヴ・マーティン)らとオードリーⅡを巡るドタバタが心地いいです。あえて名づけるとすれば、下町脱出ラブストーリー・ミュージカルSFブラックコメデイ。ヴィンテージ感とポップさ。この割り切れなさがなんとも微妙で嬉しくなってしまいます。割合とシックな画調に80年代の乗りのミスマッチ。そしてカートゥーンのキャンバスにのりのり楽曲のハイブリッド。
ミュージカルときいて苦手感を持たれる方もおられると思いますが、R&R, R&B, モータウン、オールディーズ、ドゥワップのテイストで最後まで楽しくエスコートしてくれます。佳曲揃いですが、特に耳に残る「little shop of horrors」、「skid row」はほんのりペーソスを感じさせる名曲。狂言廻し的ガールズ・トリオが多くのシーンに登場し、重要な目撃者、画面のこちらとの橋渡しになります。ハイライトは情感あふれる「Suddenly Seymour」と植物モンスターが歌うパンチがきいたナンバーの数々。
シーモアは彼女とともにさえない町から脱出し、ささやかな願いを叶えられるのか・・。本作はうだつがあがらず、いささか性格に難のある、社会の「その他大勢」の方たちが吸血植物オードリーⅡくんに振り回される(あるいは食べられる)奇想天外な愛すべき作品です。いろんな意味のマイノリティの方々の悪戦苦闘に私などは共感してしまいます。
本作はオフ・ブロードウェイでミュージカル化されて大ヒットしたものの映画化です。そのまたもとのオリジナルとなったロジャー・コーマン製作・監督の『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1960。モノクロの非ミュージカルのブラックコメディ)も観ましたが、それぞれいいところがあり、優劣はつけられません。本作は以下の点で眼をひきます。
何よりアニマトロニクスを駆使した当時最先端と思われる(でもどこか懐かしいB級感満載)オードリーⅡくんの造形・動き・存在感。宇宙から来た緑のワル、オラオラ系モンスターの質感はCGなどでは出せない味わい。もともとは皆既日食の日に稲妻とともに花屋の店先に降臨した強者です(吸血性があることとともに多分にリメイク版『宇宙戦争』みたいです)。口だけで感情を表すという荒業に成功しています(モラニスと高速デュエットまでします。声・歌はThe Four Topsのレヴィ・スタッブス)。ちっちゃい時はつぶらな(?)口をパクパクし、シーモアの指を母乳のようにチュッチュするさまはたいそう可愛いです。まさに「血を分けた」子というわけです。ところが主従逆転。シーモアくんは人をあやめてその血を調達するというあまり愉快でないミッションを背負わされてしまいます。
モラニス他、サタデーナイト・ライブ組が多く出演しており、頭抜けてイッているのがみなさまご指摘のプレスリー風のマーティンです。俳優部分で直截な笑いの多くを引き受けています。デニス・ホッパーのように麻酔ガス(笑気ガス?)を吸入しハイになるところなどグロテスクささえ感じてしまいます。マゾヒストに扮したビル・マーレイは輪をかけて奇怪です。モラニスはウォルター・ヒルの『ストリート・オブ・ファイヤー』では珍しくイイところを見せましたが基本、のび太キャラかと思います。ガーディニアはいつもジャック・レモンとマッソーにバカにされる『フロント・ページ』の保安官役やノーマン・ジュイソンの『月の輝く夜に』でいい味出しておりました。人間臭い彼らの存在感も本作の見どころです。
バカまじめに荒唐無稽な、また観たくなる1本です。全編セット(キューブリック作品で知られるロイ・ウォーカー)のくたびれた親密感が素晴らしく、監督のフランク・オズはパペット操作・俳優・声優・監督と多彩な才人です(ヨーダ、クッキー・モンスターなど)。どこかジョン・ランディスとともにアメリカ80年代の空気を思い出させます。現場の作り手の笑顔が浮かぶ楽しさと意識の高さを感じました。
特典は1:33:1 で画質はよくないです。結末がまったく違うというディレクターズカット版が別にあり、そちらが本来、監督たちがこだわった最初のヴァージョンだということです。本商品は劇場版です。ですからBDのレビューも要チェックです。EAN: 4988135956026
Little Shop of Horrors 1986 U.S. A Geffen Company. WB
シーモア(リック・モラニス)と同僚のオードリー(エレン・グリーン)。がめつい雇い主の店主のマシュニク(ヴィンセント・ガーディニア)。そしてサディストの歯医者オリン(スティーヴ・マーティン)らとオードリーⅡを巡るドタバタが心地いいです。あえて名づけるとすれば、下町脱出ラブストーリー・ミュージカルSFブラックコメデイ。ヴィンテージ感とポップさ。この割り切れなさがなんとも微妙で嬉しくなってしまいます。割合とシックな画調に80年代の乗りのミスマッチ。そしてカートゥーンのキャンバスにのりのり楽曲のハイブリッド。
ミュージカルときいて苦手感を持たれる方もおられると思いますが、R&R, R&B, モータウン、オールディーズ、ドゥワップのテイストで最後まで楽しくエスコートしてくれます。佳曲揃いですが、特に耳に残る「little shop of horrors」、「skid row」はほんのりペーソスを感じさせる名曲。狂言廻し的ガールズ・トリオが多くのシーンに登場し、重要な目撃者、画面のこちらとの橋渡しになります。ハイライトは情感あふれる「Suddenly Seymour」と植物モンスターが歌うパンチがきいたナンバーの数々。
シーモアは彼女とともにさえない町から脱出し、ささやかな願いを叶えられるのか・・。本作はうだつがあがらず、いささか性格に難のある、社会の「その他大勢」の方たちが吸血植物オードリーⅡくんに振り回される(あるいは食べられる)奇想天外な愛すべき作品です。いろんな意味のマイノリティの方々の悪戦苦闘に私などは共感してしまいます。
本作はオフ・ブロードウェイでミュージカル化されて大ヒットしたものの映画化です。そのまたもとのオリジナルとなったロジャー・コーマン製作・監督の『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1960。モノクロの非ミュージカルのブラックコメディ)も観ましたが、それぞれいいところがあり、優劣はつけられません。本作は以下の点で眼をひきます。
何よりアニマトロニクスを駆使した当時最先端と思われる(でもどこか懐かしいB級感満載)オードリーⅡくんの造形・動き・存在感。宇宙から来た緑のワル、オラオラ系モンスターの質感はCGなどでは出せない味わい。もともとは皆既日食の日に稲妻とともに花屋の店先に降臨した強者です(吸血性があることとともに多分にリメイク版『宇宙戦争』みたいです)。口だけで感情を表すという荒業に成功しています(モラニスと高速デュエットまでします。声・歌はThe Four Topsのレヴィ・スタッブス)。ちっちゃい時はつぶらな(?)口をパクパクし、シーモアの指を母乳のようにチュッチュするさまはたいそう可愛いです。まさに「血を分けた」子というわけです。ところが主従逆転。シーモアくんは人をあやめてその血を調達するというあまり愉快でないミッションを背負わされてしまいます。
モラニス他、サタデーナイト・ライブ組が多く出演しており、頭抜けてイッているのがみなさまご指摘のプレスリー風のマーティンです。俳優部分で直截な笑いの多くを引き受けています。デニス・ホッパーのように麻酔ガス(笑気ガス?)を吸入しハイになるところなどグロテスクささえ感じてしまいます。マゾヒストに扮したビル・マーレイは輪をかけて奇怪です。モラニスはウォルター・ヒルの『ストリート・オブ・ファイヤー』では珍しくイイところを見せましたが基本、のび太キャラかと思います。ガーディニアはいつもジャック・レモンとマッソーにバカにされる『フロント・ページ』の保安官役やノーマン・ジュイソンの『月の輝く夜に』でいい味出しておりました。人間臭い彼らの存在感も本作の見どころです。
バカまじめに荒唐無稽な、また観たくなる1本です。全編セット(キューブリック作品で知られるロイ・ウォーカー)のくたびれた親密感が素晴らしく、監督のフランク・オズはパペット操作・俳優・声優・監督と多彩な才人です(ヨーダ、クッキー・モンスターなど)。どこかジョン・ランディスとともにアメリカ80年代の空気を思い出させます。現場の作り手の笑顔が浮かぶ楽しさと意識の高さを感じました。
特典は1:33:1 で画質はよくないです。結末がまったく違うというディレクターズカット版が別にあり、そちらが本来、監督たちがこだわった最初のヴァージョンだということです。本商品は劇場版です。ですからBDのレビューも要チェックです。EAN: 4988135956026
Little Shop of Horrors 1986 U.S. A Geffen Company. WB

こんな生活から抜け出したい。この街からでていけばきっといい生活ある。そんな願望を持つ、ニューヨークの下町スキッド・ロウの花屋のさえない店員シーモアくん。切実な、そしていささか即物的な夢を持つ彼の生活を「一変」させたのは、血を主食とする地球外吸血植物のオードリーⅡでした。
シーモア(リック・モラニス)と同僚のオードリー(エレン・グリーン)。がめつい雇い主の店主のマシュニク(ヴィンセント・ガーディニア)。そしてサディストの歯医者オリン(スティーヴ・マーティン)らとオードリーⅡを巡るドタバタが心地いいです。あえて名づけるとすれば、下町脱出ラブストーリー・ミュージカルSFブラックコメデイ。ヴィンテージ感とポップさ。この割り切れなさがなんとも微妙で嬉しくなってしまいます。割合とシックな画調に80年代の乗りのミスマッチ。そしてカートゥーンのキャンバスにのりのり楽曲のハイブリッド。
ミュージカルときいて苦手感を持たれる方もおられると思いますが、R&R, R&B, モータウン、オールディーズ、ドゥワップのテイストで最後まで楽しくエスコートしてくれます。佳曲揃いですが、特に耳に残る「little shop of horrors」、「skid row」はほんのりペーソスを感じさせる名曲。狂言廻し的ガールズ・トリオが多くのシーンに登場し、重要な目撃者、画面のこちらとの橋渡しになります。ハイライトは情感あふれる「Suddenly Seymour」と植物モンスターが歌うパンチがきいたナンバーの数々。
シーモアは彼女とともにさえない町から脱出し、ささやかな願いを叶えられるのか・・。本作はうだつがあがらず、いささか性格に難のある、社会の「その他大勢」の方たちが吸血植物オードリーⅡくんに振り回される(あるいは食べられる)奇想天外な愛すべき作品です。いろんな意味のマイノリティの方々の悪戦苦闘に私などは共感してしまいます。
本作はオフ・ブロードウェイでミュージカル化されて大ヒットしたものの映画化です。そのまたもとのオリジナルとなったロジャー・コーマン製作・監督の『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1960。モノクロの非ミュージカルのブラックコメディ)も観ましたが、それぞれいいところがあり、優劣はつけられません。本作は以下の点で眼をひきます。
何よりアニマトロニクスを駆使した当時最先端と思われる(でもどこか懐かしいB級感満載)オードリーⅡくんの造形・動き・存在感。宇宙から来た緑のワル、オラオラ系モンスターの質感はCGなどでは出せない味わい。もともとは皆既日食の日に稲妻とともに花屋の店先に降臨した強者です(吸血性があることとともに多分にリメイク版『宇宙戦争』みたいです)。口だけで感情を表すという荒業に成功しています(モラニスと高速デュエットまでします。声・歌はThe Four Topsのレヴィ・スタッブス)。ちっちゃい時はつぶらな(?)口をパクパクし、シーモアの指を母乳のようにチュッチュするさまはたいそう可愛いです。まさに「血を分けた」子というわけです。ところが主従逆転。シーモアくんは人をあやめてその血を調達するというあまり愉快でないミッションを背負わされてしまいます。
モラニス他、サタデーナイト・ライブ組が多く出演しており、頭抜けてイッているのがみなさまご指摘のプレスリー風のマーティンです。俳優部分で直截な笑いの多くを引き受けています。デニス・ホッパーのように麻酔ガス(笑気ガス?)を吸入しハイになるところなどグロテスクささえ感じてしまいます。マゾヒストに扮したビル・マーレイは輪をかけて奇怪です。モラニスはウォルター・ヒルの『ストリート・オブ・ファイヤー』では珍しくイイところを見せましたが基本、のび太キャラかと思います。ガーディニアはいつもジャック・レモンとマッソーにバカにされる『フロント・ページ』の保安官役やノーマン・ジュイソンの『月の輝く夜に』でいい味出しておりました。人間臭い彼らの存在感も本作の見どころです。
バカまじめに荒唐無稽な、また観たくなる1本です。全編セット(キューブリック作品で知られるロイ・ウォーカー)のくたびれた親密感が素晴らしく、監督のフランク・オズはパペット操作・俳優・声優・監督と多彩な才人です(ヨーダ、クッキー・モンスターなど)。どこかジョン・ランディスとともにアメリカ80年代の空気を思い出させます。現場の作り手の笑顔が浮かぶ楽しさと意識の高さを感じました。
特典は1:33:1 で画質はよくないです。結末がまったく違うというディレクターズカット版が別にあり、そちらが本来、監督たちがこだわった最初のヴァージョンだということです。本商品は劇場版です。ですからBDのレビューも要チェックです。EAN: 4988135956026
Little Shop of Horrors 1986 U.S. A Geffen Company. WB
シーモア(リック・モラニス)と同僚のオードリー(エレン・グリーン)。がめつい雇い主の店主のマシュニク(ヴィンセント・ガーディニア)。そしてサディストの歯医者オリン(スティーヴ・マーティン)らとオードリーⅡを巡るドタバタが心地いいです。あえて名づけるとすれば、下町脱出ラブストーリー・ミュージカルSFブラックコメデイ。ヴィンテージ感とポップさ。この割り切れなさがなんとも微妙で嬉しくなってしまいます。割合とシックな画調に80年代の乗りのミスマッチ。そしてカートゥーンのキャンバスにのりのり楽曲のハイブリッド。
ミュージカルときいて苦手感を持たれる方もおられると思いますが、R&R, R&B, モータウン、オールディーズ、ドゥワップのテイストで最後まで楽しくエスコートしてくれます。佳曲揃いですが、特に耳に残る「little shop of horrors」、「skid row」はほんのりペーソスを感じさせる名曲。狂言廻し的ガールズ・トリオが多くのシーンに登場し、重要な目撃者、画面のこちらとの橋渡しになります。ハイライトは情感あふれる「Suddenly Seymour」と植物モンスターが歌うパンチがきいたナンバーの数々。
シーモアは彼女とともにさえない町から脱出し、ささやかな願いを叶えられるのか・・。本作はうだつがあがらず、いささか性格に難のある、社会の「その他大勢」の方たちが吸血植物オードリーⅡくんに振り回される(あるいは食べられる)奇想天外な愛すべき作品です。いろんな意味のマイノリティの方々の悪戦苦闘に私などは共感してしまいます。
本作はオフ・ブロードウェイでミュージカル化されて大ヒットしたものの映画化です。そのまたもとのオリジナルとなったロジャー・コーマン製作・監督の『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1960。モノクロの非ミュージカルのブラックコメディ)も観ましたが、それぞれいいところがあり、優劣はつけられません。本作は以下の点で眼をひきます。
何よりアニマトロニクスを駆使した当時最先端と思われる(でもどこか懐かしいB級感満載)オードリーⅡくんの造形・動き・存在感。宇宙から来た緑のワル、オラオラ系モンスターの質感はCGなどでは出せない味わい。もともとは皆既日食の日に稲妻とともに花屋の店先に降臨した強者です(吸血性があることとともに多分にリメイク版『宇宙戦争』みたいです)。口だけで感情を表すという荒業に成功しています(モラニスと高速デュエットまでします。声・歌はThe Four Topsのレヴィ・スタッブス)。ちっちゃい時はつぶらな(?)口をパクパクし、シーモアの指を母乳のようにチュッチュするさまはたいそう可愛いです。まさに「血を分けた」子というわけです。ところが主従逆転。シーモアくんは人をあやめてその血を調達するというあまり愉快でないミッションを背負わされてしまいます。
モラニス他、サタデーナイト・ライブ組が多く出演しており、頭抜けてイッているのがみなさまご指摘のプレスリー風のマーティンです。俳優部分で直截な笑いの多くを引き受けています。デニス・ホッパーのように麻酔ガス(笑気ガス?)を吸入しハイになるところなどグロテスクささえ感じてしまいます。マゾヒストに扮したビル・マーレイは輪をかけて奇怪です。モラニスはウォルター・ヒルの『ストリート・オブ・ファイヤー』では珍しくイイところを見せましたが基本、のび太キャラかと思います。ガーディニアはいつもジャック・レモンとマッソーにバカにされる『フロント・ページ』の保安官役やノーマン・ジュイソンの『月の輝く夜に』でいい味出しておりました。人間臭い彼らの存在感も本作の見どころです。
バカまじめに荒唐無稽な、また観たくなる1本です。全編セット(キューブリック作品で知られるロイ・ウォーカー)のくたびれた親密感が素晴らしく、監督のフランク・オズはパペット操作・俳優・声優・監督と多彩な才人です(ヨーダ、クッキー・モンスターなど)。どこかジョン・ランディスとともにアメリカ80年代の空気を思い出させます。現場の作り手の笑顔が浮かぶ楽しさと意識の高さを感じました。
特典は1:33:1 で画質はよくないです。結末がまったく違うというディレクターズカット版が別にあり、そちらが本来、監督たちがこだわった最初のヴァージョンだということです。本商品は劇場版です。ですからBDのレビューも要チェックです。EAN: 4988135956026
Little Shop of Horrors 1986 U.S. A Geffen Company. WB
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2011年12月29日に日本でレビュー済み
オリジナルはロジャー・コーマン監督の「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」。
オリジナル版とは、登場人物の相関関係(ヒロイン・オードリー、店主、歯科医の関係)や細かい部分のストーリーが異なっていました。
オリジナルはカルト・ムービーですが、オリジナル映画を元にミュージカルにして大ヒット、そのミュージカルを再映画化した作品。
ミュージカルは、日本でも日本人キャストによって、何度も上演されています。
ポップで楽しいナンバー、美しいラブ・バラード等を手がけたのは、アラン・メンケン(「美女と野獣」「アラジン」「ポカホンタス」など)。
まじめで心優しいけれど、ドジな花屋の店員・シーモア(リック・モラニス)が、ひそかに育てていたのは、恐るべき吸血植物「オードリー2」。
シーモアが恋する花屋の同僚・オードリーの「ドS」の恋人(S・マーティン)の登場シーンが爆笑もの。
花屋の店主役はヴィンセント・ガーデニア(「月の輝く夜に」「狼よさらば」)。
オリジナルで、ジャック・ニコルソンが演じた「ドM」の患者役は、本作ではB・マーレー(「エド・ウッド」「ロスト・イン・トランスレーション」)。
恐るべきモンスターのはずなのに、なぜかキュートで可愛くて憎めない吸血植物「オードリー2」のSFX技術も見所だと思います。
中古で購入したDVDには映像特典が36分。
オリジナル劇場予告編、未公開シーン集、メイキング、TVスポット集、フランク・オズによる音声解説あり。スタッフ・キャスト紹介は静止画像。
メニュー画面は、アニメーション、カラフルで楽しい。
オリジナル版とは、登場人物の相関関係(ヒロイン・オードリー、店主、歯科医の関係)や細かい部分のストーリーが異なっていました。
オリジナルはカルト・ムービーですが、オリジナル映画を元にミュージカルにして大ヒット、そのミュージカルを再映画化した作品。
ミュージカルは、日本でも日本人キャストによって、何度も上演されています。
ポップで楽しいナンバー、美しいラブ・バラード等を手がけたのは、アラン・メンケン(「美女と野獣」「アラジン」「ポカホンタス」など)。
まじめで心優しいけれど、ドジな花屋の店員・シーモア(リック・モラニス)が、ひそかに育てていたのは、恐るべき吸血植物「オードリー2」。
シーモアが恋する花屋の同僚・オードリーの「ドS」の恋人(S・マーティン)の登場シーンが爆笑もの。
花屋の店主役はヴィンセント・ガーデニア(「月の輝く夜に」「狼よさらば」)。
オリジナルで、ジャック・ニコルソンが演じた「ドM」の患者役は、本作ではB・マーレー(「エド・ウッド」「ロスト・イン・トランスレーション」)。
恐るべきモンスターのはずなのに、なぜかキュートで可愛くて憎めない吸血植物「オードリー2」のSFX技術も見所だと思います。
中古で購入したDVDには映像特典が36分。
オリジナル劇場予告編、未公開シーン集、メイキング、TVスポット集、フランク・オズによる音声解説あり。スタッフ・キャスト紹介は静止画像。
メニュー画面は、アニメーション、カラフルで楽しい。
2005年3月7日に日本でレビュー済み
元祖のロジャー・コーマン版に比べて本作はどうなんだろう?
という気持ちで鑑賞しました。
結論から言うとまあまあ楽しめました。(★3.5個分ぐらいです)
ミュージカルとしても楽しいし、テンポもいいですし、配役も適役です。
一番ウケたのがスティーブ・マーチン演じるサディスト歯医者です。
なかなか楽しめるフランク・オズ監督作品でしたので、「ステップフォード・ワイフ」も劇場で鑑賞しました。
ミュージカル、ユーモアのあるファンタジーがお好きな方にはお薦めです。
という気持ちで鑑賞しました。
結論から言うとまあまあ楽しめました。(★3.5個分ぐらいです)
ミュージカルとしても楽しいし、テンポもいいですし、配役も適役です。
一番ウケたのがスティーブ・マーチン演じるサディスト歯医者です。
なかなか楽しめるフランク・オズ監督作品でしたので、「ステップフォード・ワイフ」も劇場で鑑賞しました。
ミュージカル、ユーモアのあるファンタジーがお好きな方にはお薦めです。
2006年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
80年代の映画で過去に見た事のある、安価で面白かった記憶のあるDVDを
探してたのですが、大当たり。見た当時よりも全然面白かったです。
まず歌に踊りのミュージカル調の演出が、軽快に作品世界に引き込んで
くれます。作品中、これらの演出場面は全て見所です。(歯医者のシーン
なんて、思わず笑ってしまいました)
ホラー・コメディなのですが、変に斜に構えた毒もなく、かといって
クダラなくなり過ぎない。小細工なしの、芯の感じられる魅力が有り、
最後まで楽しめました。
たくさんある見所のうち、クリーチャー等の技術も見逃せません。
巨大な食虫花のくちびるの動きがリアルです。CGを使った映画が
隆盛の今、「コレどうやってるの!?」という驚きにはあまり出会え
ませんが、久々の感動でした。
買って損なし、80年代の名作です。
探してたのですが、大当たり。見た当時よりも全然面白かったです。
まず歌に踊りのミュージカル調の演出が、軽快に作品世界に引き込んで
くれます。作品中、これらの演出場面は全て見所です。(歯医者のシーン
なんて、思わず笑ってしまいました)
ホラー・コメディなのですが、変に斜に構えた毒もなく、かといって
クダラなくなり過ぎない。小細工なしの、芯の感じられる魅力が有り、
最後まで楽しめました。
たくさんある見所のうち、クリーチャー等の技術も見逃せません。
巨大な食虫花のくちびるの動きがリアルです。CGを使った映画が
隆盛の今、「コレどうやってるの!?」という驚きにはあまり出会え
ませんが、久々の感動でした。
買って損なし、80年代の名作です。