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フランシス・フォード・コッポラのリップ・ヴァン・ウィンクル (C/W マルコム・マクダウェルの赤ずきんちゃん) [DVD]

5つ星のうち4.0 1個の評価

仕様
価格
新品 中古品
DVD 通常版
¥2,782
フォーマット 色, ドルビー, 吹き替え, 字幕付き
コントリビュータ マルコム・マクダウェル, グレーム・クリフォード, ハリー・ディーン・スタントン, メアリー・スティーンバージェン, タリア・シャイア, クリス・ペン, フランシス・フォード・コッポラ
言語 英語, 日本語
稼働時間 1 時間 46 分
ディスク枚数 1

商品の説明

1982年から1987年までアメリカの“Showtime Networks”で放送されたTVシリーズ「フェアリーテール・シアター」。製作総指揮はアルトマンの「ボウイ&キーチ」、キューブリックの「シャイニング」のヒロイン、シェリー・デュヴァル。古今東西の名作童話をティム・バートン、フランシス・フォード・コッポラをはじめとする錚々たる映画監督たちと、アメリカン・ニューシネマを思わせるムダに豪華でカルトな俳優たち、さらにミック・ジャガー、フランク・ザッパなどのミュージシャンが寄ってたかって映像化!

★巨匠フランシス・F・コッポラがワシントン・アーヴィングの小説を映像化!!さすがコッポラ手抜き無し!
★さらに「時計仕掛けのオレンジ」で強烈な印象を残したマルコム・マクダウェルの作品も収録!!

『フランシス・フォード・コッポラのリップ・ヴァン・ウィンクル』
コッポラは小説家ワシントン・アーヴィングによって書かれた「スケッチ・ブック」の中から、アメリカ版浦島太郎とも言うべき物語をセレクト。主演はデヴィッド・リンチ作品の常連ハリー・ディーン・スタントン。スタッフにもアカデミー賞受賞経験のあるデザイナー石岡瑛子を起用するなど、一切手抜き無し!音楽はもちろん父カーマイン・コッポラ。主人公が迷い込む不思議な森の世界観を創出している。

『マルコム・マクダウェルの赤ずきんちゃん』
狼は「時計仕掛けのオレンジ」のアレックス役でその名を馳せたマルコム・マクダウェル。そしてマクダウェルの元妻で、「ギルバート・ブレイプ」でジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオに劣らない存在感を見せたメアリー・スティーンバージェンが赤ずきんちゃんを演じる。イーストウッド作品のほとんどを手掛けているにもレニー・ニーハウスの音楽にも注目!

登録情報

  • アスペクト比 ‏ : ‎ 1.33:1
  • メーカーにより製造中止になりました ‏ : ‎ いいえ
  • 言語 ‏ : ‎ 英語, 日本語
  • 梱包サイズ ‏ : ‎ 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
  • EAN ‏ : ‎ 4522178007224
  • 監督 ‏ : ‎ フランシス・フォード・コッポラ, グレーム・クリフォード
  • メディア形式 ‏ : ‎ 色, ドルビー, 吹き替え, 字幕付き
  • 時間 ‏ : ‎ 1 時間 46 分
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/4/3
  • 出演 ‏ : ‎ ハリー・ディーン・スタントン, タリア・シャイア, クリス・ペン, マルコム・マクダウェル, メアリー・スティーンバージェン
  • 字幕: ‏ : ‎ 日本語
  • 言語 ‏ : ‎ 英語 (Dolby Digital 2.0 Stereo), 日本語 (Dolby Digital 2.0 Stereo)
  • 販売元 ‏ : ‎ トランスフォーマー
  • ASIN ‏ : ‎ B001O9LFNW
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち4.0 1個の評価

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豪華なキャスト、スタッフによる米TVシリーズ。絵本のような実写版「せかい昔ばなし」。コッポラ監督の「リップ・ヴァン・ウィンクル」は見所多し
星5つ中4つ
豪華なキャスト、スタッフによる米TVシリーズ。絵本のような実写版「せかい昔ばなし」。コッポラ監督の「リップ・ヴァン・ウィンクル」は見所多し
米のTVドラマシリーズ「フェアリーテール・シアター」(Faerie Tale Theatre、1982~1987年、6シーズン、27エピソード。日本では2008年に一部を劇場公開)。この存在は知っていましたが初めて鑑賞しました。1話完結のフェアリーテール(おとぎ話、昔話)をランダムに2話づつ収録したDVDシリーズの1本です。本収録作は「リップ・ヴァン・ウィンクル」「赤ずきんちゃん」。前者はフランシス・フォード・コッポラ監督ということで、後者はマルコム・マクドウェルが狼に扮するということで鑑賞。◎「リップ・ヴァン・ウィンクル」ハリー・ディーン・スタントン、タリア・シャイア。コッポラ監督(1985、Season 6, Episode 1, 25 / 27)米の独立前が舞台となった摩訶不思議なお話し、「リップ・ヴァン・ウィンクル」(Rip van Winkle)。ティム・バートンの「スリーピー・ホロウ」の原作も書いたワシントン・アーヴィングの作です(1820年発表の短編集『スケッチ・ブック』所収。新潮文庫)。アーヴィングといえば紀行モノや伝説や言い伝えを元にした小説(といっていいのでしょうか)で知られます。本作もオランダ移民の間の伝承を小説化。人はいいけど呑気な開拓者が山へ出かけたところ、自分を呼ぶ声がする。そちらへ行くとゴースト、物の怪のような男たちがボーリングに興じ、酒を飲む内に眠ってしまう。目覚めて麓へ戻ると見知らぬ人ばかり。あたりの様子は一変。米も独立していました。一晩のつもりが20年間眠り続けた・・というお話。まさに米版「浦島太郎」か「三年寝太郎」。ポール・バニヤンみたいないわゆるTall Story(ほら話)。新大陸のカオス、未開拓地の神秘。どうということはないのですが不穏です。昔話によくある教訓や因果応報話とは違うよう。呑気なのか怖いのか割り切れない虚と実の不思議な語り部の世界。主演は米中西部の化身?ハリー・ディーン・スタントン(「エイリアン」「パリ・テキサス」「ワン・フロム・ザ・ハート」「フール・フォア・ラブ」等)。いつものように飄々、朴訥としていて、取り残されたヴィンテージな感覚がさまになっています。脇にコッポラの妹タリア・シャイア(「ロッキー」「ゴッド・ファーザー」シリーズ)・・。カーマイン・コッポラの音楽も〇。リップ・ヴァン・ウィンクルで思い出すのは故・松田優作の「野獣死すべし」。「野獣死すべし」といえば「リップ~」と刷り込まれています。トラウマです。牧歌的悪夢。本作ののどかな歌声(リ~プヴァン・ウィンクルッ♪)がなぜか怖く聞こえてしまうんです。石岡瑛子(コッポラの「ドラキュラ」でアカデミー・衣装デザイン賞)がアーティスティック・コンセプト(視覚的デザイン設計、雰囲気造りみたいかと)を担当していて、書割の多用、簡素化されたセット、色彩設計に工夫が観られます。アーヴィング原作(伝承)も読んでみたいです。◎「赤ずきんちゃん」マルコム・マクドウェル、メアリー・スティーンバーゲン、ジョン・ヴァーノン。グレーム・クリフォード監督(1983、Season 2, Episode 5, 7 / 27)。知られている赤ずきんより年齢設定を上げていて恋も描かれます(でもM・スティーンバーゲンはつらいかも)。これというものに乏しく冗長・凡庸な印象です。照明は明るく美術は「リップ~」と比べるとリアルなものでのっぺり。狼にマルコム・マクドウェル(「if もしも・・・・」「時計じかけのオレンジ」「ローヤル・フラッシュ」「キャット・ピープル」)。赤ずきんに実際の妻M・スティーンバーゲン(「タイム・アフター・タイム」「メルビンとハワード」)。マルコムのオーバーな芝居が一番の見所。ジョン・ヴァーノン(「ダーティ・ハリー」等)は堅実。クリフォードは未邦盤化の隠れた名作「女優フランシス」を監督しています。音楽はジャズ・ミュージシャン(確かalt. sax)で編曲家、イーストウッド監督作のほとんどを手掛けているレニー・ニーハウス。「赤ずきんちゃん」のお話には複雑な変遷・改変があるようです。本作はグリム以降の大筋に沿ったものです(グリム以前は残酷で恐ろしいお話しだった模様)。◎本シリーズは監督・キャストとも豪華さに驚かされます。本作以外ではティム・バートン、ロジェ・バディム、ピーター・メダック、ニコラス・メイヤー、エリック・アイドル(モンティパイソン)ら。キャストではロビン・ウィリアムス、ジェフ・ブリッジス、ミック・ジャガー、ジーナ・ローランズ、アンジェリカ・ヒューストン、エリオット・グールド、キャロル・キング、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、ヴィンセント・プライス、クラウス・キンスキー、クリストファー・リー、フランク・ザッパ、リー・レミックら。製作総指揮とガイド役(タモさんみたいな案内役)はシェリー・デュヴァル。毎回キャスト、監督が異なり(複数回担当した人はいます)各エピソードで雰囲気・売り・出来が異なる模様。一応児童~ティーン向けに作られたと言ってよいかと思いますが、「リップ・ヴァン・ウィンクル」は大人の鑑賞に耐えます。とはいえロケなしスタジオ・オールセットで作られたもので舞台的です。映画的作風を期待するとがっかりします。芝居も舞台のそれに近いです。人によってはかなりチープに見え、乗れない人はまったく乗れないと思います。俳優による動くカラフル紙芝居、NHKリアル人形劇の趣。「実演、世界昔ばなし」という感じです。舞台関係の方は見るべきところが多いのでは。平均実質★3.5. 「リップ~」は4つ。FAERIE TALE THEATRE:Rip Van Winkle, 1985, 1.33:1 , 49min. Color. Mono.Little Red Riding Hood , 1983, 1.33:1 , 47min. DolbyUS, Gaylord Production Company, A Platypus Production ・Showtime Networks画質は普通。キズ、パラ、ノイズ等ほとんどなし。ガタツキなし。発色もよく出ている。やや滲み気味で粗め。音声はクリアリージョン2, NTSC映像仕様は4:3(Fullframe)、画面アスペクト比は1.33: 1, Color.片面 1層、96min.音声:英語、日本語吹き替え、ともにステレオ。Dolby Digital字幕:日本語、吹替用字幕、on/off可能、メインメニューあり、チャプターメニューあり映像特典: ―音声特典: ―発売:トランスフォーマー 、販売:トランスフォーマー、2009関連キーワード:(未見の方はスルーしてください)昔話、おとぎ話、伝承、ハドソン河、キャッツキル山系、居眠り、移民、船乗り、独立戦争、亡霊、森、書割、船長、狼、少女、お祖母さん、鏡関連作:フェアリーテール・シアター(各話)実物は下の画像よりはきれいです。
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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2015年11月25日に日本でレビュー済み
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    米のTVドラマシリーズ「フェアリーテール・シアター」(Faerie Tale Theatre、1982~1987年、6シーズン、27エピソード。日本では2008年に一部を劇場公開)。この存在は知っていましたが初めて鑑賞しました。1話完結のフェアリーテール(おとぎ話、昔話)をランダムに2話づつ収録したDVDシリーズの1本です。本収録作は「リップ・ヴァン・ウィンクル」「赤ずきんちゃん」。前者はフランシス・フォード・コッポラ監督ということで、後者はマルコム・マクドウェルが狼に扮するということで鑑賞。

    ◎「リップ・ヴァン・ウィンクル」
    ハリー・ディーン・スタントン、タリア・シャイア。コッポラ監督(1985、Season 6, Episode 1, 25 / 27)米の独立前が舞台となった摩訶不思議なお話し、「リップ・ヴァン・ウィンクル」(Rip van Winkle)。ティム・バートンの「スリーピー・ホロウ」の原作も書いたワシントン・アーヴィングの作です(1820年発表の短編集『スケッチ・ブック』所収。新潮文庫)。アーヴィングといえば紀行モノや伝説や言い伝えを元にした小説(といっていいのでしょうか)で知られます。本作もオランダ移民の間の伝承を小説化。人はいいけど呑気な開拓者が山へ出かけたところ、自分を呼ぶ声がする。そちらへ行くとゴースト、物の怪のような男たちがボーリングに興じ、酒を飲む内に眠ってしまう。目覚めて麓へ戻ると見知らぬ人ばかり。あたりの様子は一変。米も独立していました。一晩のつもりが20年間眠り続けた・・というお話。まさに米版「浦島太郎」か「三年寝太郎」。ポール・バニヤンみたいないわゆるTall Story(ほら話)。新大陸のカオス、未開拓地の神秘。どうということはないのですが不穏です。昔話によくある教訓や因果応報話とは違うよう。呑気なのか怖いのか割り切れない虚と実の不思議な語り部の世界。

    主演は米中西部の化身?ハリー・ディーン・スタントン(「エイリアン」「パリ・テキサス」「ワン・フロム・ザ・ハート」「フール・フォア・ラブ」等)。いつものように飄々、朴訥としていて、取り残されたヴィンテージな感覚がさまになっています。脇にコッポラの妹タリア・シャイア(「ロッキー」「ゴッド・ファーザー」シリーズ)・・。カーマイン・コッポラの音楽も〇。

    リップ・ヴァン・ウィンクルで思い出すのは故・松田優作の「野獣死すべし」。「野獣死すべし」といえば「リップ~」と刷り込まれています。トラウマです。牧歌的悪夢。本作ののどかな歌声(リ~プヴァン・ウィンクルッ♪)がなぜか怖く聞こえてしまうんです。石岡瑛子(コッポラの「ドラキュラ」でアカデミー・衣装デザイン賞)がアーティスティック・コンセプト(視覚的デザイン設計、雰囲気造りみたいかと)を担当していて、書割の多用、簡素化されたセット、色彩設計に工夫が観られます。アーヴィング原作(伝承)も読んでみたいです。

    ◎「赤ずきんちゃん」
    マルコム・マクドウェル、メアリー・スティーンバーゲン、ジョン・ヴァーノン。グレーム・クリフォード監督(1983、Season 2, Episode 5, 7 / 27)。知られている赤ずきんより年齢設定を上げていて恋も描かれます(でもM・スティーンバーゲンはつらいかも)。これというものに乏しく冗長・凡庸な印象です。照明は明るく美術は「リップ~」と比べるとリアルなものでのっぺり。狼にマルコム・マクドウェル(「if もしも・・・・」「時計じかけのオレンジ」「ローヤル・フラッシュ」「キャット・ピープル」)。赤ずきんに実際の妻M・スティーンバーゲン(「タイム・アフター・タイム」「メルビンとハワード」)。マルコムのオーバーな芝居が一番の見所。ジョン・ヴァーノン(「ダーティ・ハリー」等)は堅実。クリフォードは未邦盤化の隠れた名作「女優フランシス」を監督しています。音楽はジャズ・ミュージシャン(確かalt. sax)で編曲家、イーストウッド監督作のほとんどを手掛けているレニー・ニーハウス。
    「赤ずきんちゃん」のお話には複雑な変遷・改変があるようです。本作はグリム以降の大筋に沿ったものです(グリム以前は残酷で恐ろしいお話しだった模様)。

    ◎本シリーズは監督・キャストとも豪華さに驚かされます。本作以外ではティム・バートン、ロジェ・バディム、ピーター・メダック、ニコラス・メイヤー、エリック・アイドル(モンティパイソン)ら。キャストではロビン・ウィリアムス、ジェフ・ブリッジス、ミック・ジャガー、ジーナ・ローランズ、アンジェリカ・ヒューストン、エリオット・グールド、キャロル・キング、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、ヴィンセント・プライス、クラウス・キンスキー、クリストファー・リー、フランク・ザッパ、リー・レミックら。製作総指揮とガイド役(タモさんみたいな案内役)はシェリー・デュヴァル。毎回キャスト、監督が異なり(複数回担当した人はいます)各エピソードで雰囲気・売り・出来が異なる模様。

    一応児童~ティーン向けに作られたと言ってよいかと思いますが、「リップ・ヴァン・ウィンクル」は大人の鑑賞に耐えます。とはいえロケなしスタジオ・オールセットで作られたもので舞台的です。映画的作風を期待するとがっかりします。芝居も舞台のそれに近いです。人によってはかなりチープに見え、乗れない人はまったく乗れないと思います。俳優による動くカラフル紙芝居、NHKリアル人形劇の趣。「実演、世界昔ばなし」という感じです。舞台関係の方は見るべきところが多いのでは。平均実質★3.5. 「リップ~」は4つ。

    FAERIE TALE THEATRE:
    Rip Van Winkle, 1985, 1.33:1 , 49min. Color. Mono.
    Little Red Riding Hood , 1983, 1.33:1 , 47min. Dolby
    US, Gaylord Production Company, A Platypus Production ・Showtime Networks

    画質は普通。キズ、パラ、ノイズ等ほとんどなし。ガタツキなし。発色もよく出ている。やや滲み気味で粗め。音声はクリア

    リージョン2, NTSC
    映像仕様は4:3(Fullframe)、画面アスペクト比は1.33: 1, Color.
    片面 1層、96min.
    音声:英語、日本語吹き替え、ともにステレオ。Dolby Digital
    字幕:日本語、吹替用字幕、on/off可能、メインメニューあり、チャプターメニューあり

    映像特典: ―
    音声特典: ―
    発売:トランスフォーマー 、販売:トランスフォーマー、2009

    関連キーワード:(未見の方はスルーしてください)
    昔話、おとぎ話、伝承、ハドソン河、キャッツキル山系、居眠り、移民、船乗り、独立戦争、亡霊、森、書割、船長、狼、少女、
    お祖母さん、鏡

    関連作:フェアリーテール・シアター(各話)
    実物は下の画像よりはきれいです。
    カスタマー画像
    5つ星のうち4.0
    豪華なキャスト、スタッフによる米TVシリーズ。絵本のような実写版「せかい昔ばなし」。コッポラ監督の「リップ・ヴァン・ウィンクル」は見所多し

    2015年11月25日に日本でレビュー済み
    米のTVドラマシリーズ「フェアリーテール・シアター」(Faerie Tale Theatre、1982~1987年、6シーズン、27エピソード。日本では2008年に一部を劇場公開)。この存在は知っていましたが初めて鑑賞しました。1話完結のフェアリーテール(おとぎ話、昔話)をランダムに2話づつ収録したDVDシリーズの1本です。本収録作は「リップ・ヴァン・ウィンクル」「赤ずきんちゃん」。前者はフランシス・フォード・コッポラ監督ということで、後者はマルコム・マクドウェルが狼に扮するということで鑑賞。

    ◎「リップ・ヴァン・ウィンクル」
    ハリー・ディーン・スタントン、タリア・シャイア。コッポラ監督(1985、Season 6, Episode 1, 25 / 27)米の独立前が舞台となった摩訶不思議なお話し、「リップ・ヴァン・ウィンクル」(Rip van Winkle)。ティム・バートンの「スリーピー・ホロウ」の原作も書いたワシントン・アーヴィングの作です(1820年発表の短編集『スケッチ・ブック』所収。新潮文庫)。アーヴィングといえば紀行モノや伝説や言い伝えを元にした小説(といっていいのでしょうか)で知られます。本作もオランダ移民の間の伝承を小説化。人はいいけど呑気な開拓者が山へ出かけたところ、自分を呼ぶ声がする。そちらへ行くとゴースト、物の怪のような男たちがボーリングに興じ、酒を飲む内に眠ってしまう。目覚めて麓へ戻ると見知らぬ人ばかり。あたりの様子は一変。米も独立していました。一晩のつもりが20年間眠り続けた・・というお話。まさに米版「浦島太郎」か「三年寝太郎」。ポール・バニヤンみたいないわゆるTall Story(ほら話)。新大陸のカオス、未開拓地の神秘。どうということはないのですが不穏です。昔話によくある教訓や因果応報話とは違うよう。呑気なのか怖いのか割り切れない虚と実の不思議な語り部の世界。

    主演は米中西部の化身?ハリー・ディーン・スタントン(「エイリアン」「パリ・テキサス」「ワン・フロム・ザ・ハート」「フール・フォア・ラブ」等)。いつものように飄々、朴訥としていて、取り残されたヴィンテージな感覚がさまになっています。脇にコッポラの妹タリア・シャイア(「ロッキー」「ゴッド・ファーザー」シリーズ)・・。カーマイン・コッポラの音楽も〇。

    リップ・ヴァン・ウィンクルで思い出すのは故・松田優作の「野獣死すべし」。「野獣死すべし」といえば「リップ~」と刷り込まれています。トラウマです。牧歌的悪夢。本作ののどかな歌声(リ~プヴァン・ウィンクルッ♪)がなぜか怖く聞こえてしまうんです。石岡瑛子(コッポラの「ドラキュラ」でアカデミー・衣装デザイン賞)がアーティスティック・コンセプト(視覚的デザイン設計、雰囲気造りみたいかと)を担当していて、書割の多用、簡素化されたセット、色彩設計に工夫が観られます。アーヴィング原作(伝承)も読んでみたいです。

    ◎「赤ずきんちゃん」
    マルコム・マクドウェル、メアリー・スティーンバーゲン、ジョン・ヴァーノン。グレーム・クリフォード監督(1983、Season 2, Episode 5, 7 / 27)。知られている赤ずきんより年齢設定を上げていて恋も描かれます(でもM・スティーンバーゲンはつらいかも)。これというものに乏しく冗長・凡庸な印象です。照明は明るく美術は「リップ~」と比べるとリアルなものでのっぺり。狼にマルコム・マクドウェル(「if もしも・・・・」「時計じかけのオレンジ」「ローヤル・フラッシュ」「キャット・ピープル」)。赤ずきんに実際の妻M・スティーンバーゲン(「タイム・アフター・タイム」「メルビンとハワード」)。マルコムのオーバーな芝居が一番の見所。ジョン・ヴァーノン(「ダーティ・ハリー」等)は堅実。クリフォードは未邦盤化の隠れた名作「女優フランシス」を監督しています。音楽はジャズ・ミュージシャン(確かalt. sax)で編曲家、イーストウッド監督作のほとんどを手掛けているレニー・ニーハウス。
    「赤ずきんちゃん」のお話には複雑な変遷・改変があるようです。本作はグリム以降の大筋に沿ったものです(グリム以前は残酷で恐ろしいお話しだった模様)。

    ◎本シリーズは監督・キャストとも豪華さに驚かされます。本作以外ではティム・バートン、ロジェ・バディム、ピーター・メダック、ニコラス・メイヤー、エリック・アイドル(モンティパイソン)ら。キャストではロビン・ウィリアムス、ジェフ・ブリッジス、ミック・ジャガー、ジーナ・ローランズ、アンジェリカ・ヒューストン、エリオット・グールド、キャロル・キング、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、ヴィンセント・プライス、クラウス・キンスキー、クリストファー・リー、フランク・ザッパ、リー・レミックら。製作総指揮とガイド役(タモさんみたいな案内役)はシェリー・デュヴァル。毎回キャスト、監督が異なり(複数回担当した人はいます)各エピソードで雰囲気・売り・出来が異なる模様。

    一応児童~ティーン向けに作られたと言ってよいかと思いますが、「リップ・ヴァン・ウィンクル」は大人の鑑賞に耐えます。とはいえロケなしスタジオ・オールセットで作られたもので舞台的です。映画的作風を期待するとがっかりします。芝居も舞台のそれに近いです。人によってはかなりチープに見え、乗れない人はまったく乗れないと思います。俳優による動くカラフル紙芝居、NHKリアル人形劇の趣。「実演、世界昔ばなし」という感じです。舞台関係の方は見るべきところが多いのでは。平均実質★3.5. 「リップ~」は4つ。

    FAERIE TALE THEATRE:
    Rip Van Winkle, 1985, 1.33:1 , 49min. Color. Mono.
    Little Red Riding Hood , 1983, 1.33:1 , 47min. Dolby
    US, Gaylord Production Company, A Platypus Production ・Showtime Networks

    画質は普通。キズ、パラ、ノイズ等ほとんどなし。ガタツキなし。発色もよく出ている。やや滲み気味で粗め。音声はクリア

    リージョン2, NTSC
    映像仕様は4:3(Fullframe)、画面アスペクト比は1.33: 1, Color.
    片面 1層、96min.
    音声:英語、日本語吹き替え、ともにステレオ。Dolby Digital
    字幕:日本語、吹替用字幕、on/off可能、メインメニューあり、チャプターメニューあり

    映像特典: ―
    音声特典: ―
    発売:トランスフォーマー 、販売:トランスフォーマー、2009

    関連キーワード:(未見の方はスルーしてください)
    昔話、おとぎ話、伝承、ハドソン河、キャッツキル山系、居眠り、移民、船乗り、独立戦争、亡霊、森、書割、船長、狼、少女、
    お祖母さん、鏡

    関連作:フェアリーテール・シアター(各話)
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