味の素の効用

サトウキビから味の素。でおなじみ、AJINOMOTOの味の素。
いろんな味を変化させる魔法の調味料として重宝されています。
ネット上では全てを「焼きそば調」にするなどというコメントも見られましたが、果たしてどんなもんでしょうか?
いろいろと試してみました。

単体

まず、そのまま食べてみましたが、この時点でいくつか意見が分かれました。

これだけ読むと、「旨味」はどうした、という気分がしますね……。いや、みんな「これが旨味なのか」という感覚をある程度共有した上で、上述の感想を述べているのですが。

食材に添加

コーヒー

ライ麦パン

スコーンバーベキュー味

韓国のり

紅茶

まんじゅう

スナックパン

インスタントみそ汁

トマトジュース

グレープフルーツ

調味料やだし汁と混合

いくつかのバリエーションで試してみたのだけど、おおむね以下の表のような感じ。

全般には、「旨味が添加される」ということで納得がいくのだけれど、塩味とまぜたときに、塩味が減殺される効果については、目を見張るものがありました。

塩辛さが減る。たくさんの塩を食べても平気な感じになる
しょうゆ 塩辛さが減る。かなり辛めのしょうゆだったが、辛さはかなり減ってしまう
だし醤油 ちょっと長くなるので後述
砂糖 (どんなだっけ?)
昆布だし いわゆる「旨味」が追加されることがよくわかる(石「あ、僕、昆布だし、いまいちだわ」)。
混合だし(あご、鰹等) これもいわゆる「旨味」が追加されることがよくわかる(石「これおいしいー」、で「調合を工夫すれば、お吸い物ができそう」)。
砂糖醤油 砂糖醤油には混ぜない方がおいしい(有&石)。んー、砂糖醤油の味がよくわからない(柴)
一味唐辛子 味の素とは分離気味。さすが味覚の中でも「痛覚」に類するといわれるだけのことはある?
ベジマイト イギリスの定番調味料。時代工房のお客さんがプレゼントしてくれたもの。イギリス人でも好き嫌いがある味だそうですが、味の素とまぜると、苦手な人でも食べられるような味になるみたい。

だし醤油

味の素についての実験だったのですが、このだし醤油についてはずいぶんと驚きました。そもそもの味がたいへん濃いのです。味に着目していると、上述のスコーンバーベキュー味を想起するような味。いったいどういう作られ方をしているのか。

味の素の実験をしていたのだけど、このだし醤油の味があまりに濃くて、味の素でも太刀打ちできないほど濃かったので、何でできているのか調べてみたのです。

すると、どうも「酵母エキス」なるものらしい。で、この酵母エキスは、これも味の素と並んで調味成分として名高いたんぱく加水分解物の仲間らしい。

このあたりはまた項を改めて追跡するかも。

だし類については、ブラインドテストもやってみました。

この味の素体験は、もともとは「ときどき、味の素の味がわかる人がいるっていうけど、どのようにわかるのだろうか」という疑問がわいたことから始まったものでした。なので、はたして、見ていないところで味の素を入れても、味の素の有無が判定できるのかを試してみました。

昆布だしや混合だし少量に、味の素、

を入れ、どれか当てるものです。

もともとがだし汁なので、わかりづらいかと思いきや、やっぱり大量に入っていると、つよい旨味があることがわかりました。でも、少量だとよくわからないこともある、という感じでした。

飽和問題

「味の素の旨味は飽和する」のだそうです(くわしくはWikipedia「味の素」等を参照ください)。たしかに、塩に関しては「これは辛すぎる」、砂糖についても「甘すぎる」ということはあるのだけど、味の素について「これは味の素の味が濃すぎる」という体験はできませんでした。ただ、たくさん食べると、苦い後味が残る(有)という意見はありました。


参考サイト

@nifty:デイリーポータルZ:味の素ってどんな味がするんだろう?

http://portal.nifty.com/2010/09/22/b/
ここの奥さんがすてき。

ゴーヤー100万馬力

http://www.bitby-bit.com/
gohyah/bariki/index.html

ゴーヤーのサイトだけど、味に関する網羅的な記述は一読の価値あり。

ジャンル: 食べ物